バレンタインデーの宗教的起源とその裏に隠された政治的背景

バレンタインデーの宗教的起源とその裏に隠された政治的背景

バレンタインデーの起源がどんなものか知っていますか?そもそもバレンタインって何?Valentine?宗教や政治が絡んでる?バレンタインデーの宗教的起源とその裏に隠された政治的背景を解き明かします。

言葉の意味

そもそもこのバレンタインデーと言う言葉がどういう意味か知らない人も多いのではないでしょうか?デー(Day)が日を意味することは誰でも知っていますが、では、バレンタイン(Valentine)とは何なのか?

先述したようにバレンタインデーを英語で表すとValentine's Dayとなりますが、これは実は略された呼び方で、正式な名前はSaint Valentine's Dayです。このSaintと言う言葉からもわかるように、Valentine(ヴァレンタイン)とはキリスト教の聖人です。また、ラテン語での呼び名はValentinus(ウァレンティヌス)であり・・・、つまりバレンタインデーとはローマ帝国時代の宗教に絡んだ行事なのです。

ルペルカリア祭(Lupercalia festival)

そんな訳でバレンタインデーの起源を知るためにはこのValentineさん(笑)と、彼が生きていたころのローマ帝国について知ることが欠かせないのですが、そこで重要なのが、あるお祭りです。それはルペルカリア祭(Lupercalia festival)と言って、実はこのお祭りこそがバレンタインデーの元祖とも言える行事なのです。

ルペルカリア祭とは、豊穣と多産を祈願するために豊穣の神マイアと結婚の女神ユノを崇める古代ローマの儀式だったのですが、これがローマ帝国では兵士と女性とがつがう(恋愛をする)ためのお祭りとして行われていました。具体的な内容は、女神ユノの祝日とされる2月14日に女性たちが自分の名前を書いた紙を壺(つぼ)に入れ、ルペルカリア祭が開かれる2月15日、すなわち翌日に兵士たちが1人ずつ壺から紙を取り出し・・・、その紙に書かれた名前の女性とお付き合いをすることができる、と言うもので、言わば超多数のお見合いを一斉かつ機械的に行うようなものですね(笑)

ところで、ここで問題が。女性たちが子供を産み家庭が築かれたのは良かったのですが、いずれ戦争に参らなくてはならない兵士たちは、愛する者たちとの別れが惜しくなり、戦いに積極的ではなくなっていきました。それを良しと思わぬローマ帝国がとったとされる行動が、兵士の結婚を禁止する、と言うものだったそうです。

Saint Valentineと言う人物

しかし、愛は誰にも止められない。兵士の中にも結婚をしたいと思う者は多くいました。ここで登場するのがValentinus(Valentine)です。キリスト教の司祭だったValentinusは、愛を妨げられ苦悶する彼らを見かね、秘密裏に兵士たちの結婚式を執り行いました。

そして、その違法行為がローマ皇帝の耳に入り・・・、彼は捕らえられ、投獄されてしまいます。獄中でも布教活動を止めなかった彼は、そこで1人の女性に出会います。ある看守の、その召使の娘です。彼女は目が見えませんでした。慈悲深きValentinusは彼女のために祈りをささげます。すると・・・。

なんと、彼女の目が見えるようになったのです!奇跡を信じた彼女は家族とともにキリスト教に改宗しました。しかしこのことを知ったローマ皇帝は激怒、ついにValentinusは処刑されることになります。処刑の日は皮肉にもルペルカリア祭の前日となる2月14日とされました。

この最後の日に、彼は彼女への手紙のようなもの(カード)を残していたのですが、そこには「Your Valentine.(あなたのヴァレンタインより。)」と言う言葉が書かれていました。これは今日のバレンタインデーの贈り文句になっていて、大規模で機械的なお見合いだったルペルカリア祭はValentineの日に、つまり人々がバレンタインカードを添えたお菓子を愛する人へ贈る日、すなわちバレンタインデーになったのです。

Valentineは架空の人物

さて、Valentinusが処刑されたのは西暦269年のことだったのですが、2月14日がバレンタインデーとなるのはここからさらに二百年以上先の、西暦496年です。

当時のローマ教皇Gelasius(ゲラシウス)は、それまでにもずっと続いていたルペルカリア祭を、性的な風紀を乱すものとして問題視していました。しかし一方的に祭りを禁じても、反発されるだけ。そこでGelasiusはValentinusの出来事を用い、ルペルカリア祭は奔放すぎたために禁止され、そしてその裏には悲劇が隠されていると言う、忌々しい祭りであると言う風に解釈を変更させるとともに、祭りの内容をも変更させようとした、と言うのが通説となっています。しかしこれにはいくつかの不可思議な点がひそんでいます。

ルペルカリア祭はかつて、羊飼いの祭りであり、恋愛の祭りではなかった ローマ帝国が兵士の結婚を禁じていたと言う史実は存在しない Valentinusと言う人物が存在していたと言う史実は存在しない

つまりすべてが作り話だったのです。ではなぜこんな捏造が成されなければならなかったのでしょうか?

キリスト教は一神教

ローマの宗教と言えばローマ神話ですが、当時のローマ帝国の国教は、キリスト教になっていました。このキリスト教は一神教と言って、異教を認めぬ宗教です。神はひとつしか存在してはいけない、と言うものです。これは政治にとって都合の良い宗教でした。それは次のように考えるとわかりやすいでしょう。 国を治めるには権力が必要 権力を握るには地位が必要 地位に就くには人心が必要 人心を掴むには宗教が必要 宗派が多いと人心が分散する 人心が分散すると支配力が弱まる 支配力が弱まると反逆されかねない 宗派は1つだけであるべき 神も1つだけであるべき 一神教のキリスト教を国教とすべき その他の宗教は排除すべき かくして異教の神の祭り事であったルペルカリア祭は貶められ、代わってバレンタインデーが生み出されたのです。

バレンタインデーの宗教的起源とその裏に隠された政治的背景でした!

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